ゴコスト第12シリーズ対戦記(挑戦編)
goko上のイベント、ゴコストに再び参戦してきました。
住んでいる地域の都合上、定期的にリアルドミ会に参加できる環境ではないので、こういうイベントは積極的に参加していきたい所存です。
<Dominion Goko Streaks (ゴコスト) 第12シリーズ> 対戦順/対戦状況[終了] - FERRY's game blog
前回(http://napier2784.hatenablog.com/entry/2015/02/01/010935)はヒロタシさんに葬り去られましたが、今回は奪取なるでしょうか。まずは挑戦者の立場で臨んだるあさん戦を振り返ってみたいと思います。
・挑戦編
お相手はるあさん。gokoの野良試合でも対戦したことがなく、この対戦が初めてです。
1戦目。ログはこちら↓
Dominion Online Log Prettifier
サプライ(屋敷ー属州場、先手)
地下貯蔵庫、助言者、都市、偽造通貨、書庫
前哨地、預言者、厩舎、策士、拷問人
ゴコストにふさわしく、サプライには5コストのカードがずらり。
問題はその5コストのカード群の中で何を軸にしてデッキを組み立てていくか、ですが、正直対戦中は何をするのがベストかさっぱりわからず。
都市ー拷問人の拷問人ロックは見えますが、パーツが高くて完成するのには時間がかかりそう、かと言ってステロ気味に動くのも拷問人や預言者でデッキ汚染・ハンデスが厳しそうだし、う~ん・・・
といった感じでさんざん悩みました。
悩んだ結果、策士ステロに預言者を絡める方向で行こうと決意。理由としては、
①都市ー拷問人はさすがにパーツ高くて手数がかかる。組んでいる間に属州ガメられたらgg。
②ステロはデッキが穢れる、拷問人のハンデスで苦しそう、でも、こちらも預言者で金量確保、呪いばら撒きをすれば展開遅いゲームになってもある程度の対処はできる。
③厩舎、拷問人で手札の枚数増やしても、呪い複数枚はいるデッキでは効果が薄そう。ならばいっそのこと策士で偏りを作ってしまえば属州にタッチできる回数が多くなるのでは。
④預言者で増えた金貨を終盤に偽造通貨で爆破する動きも強そう。
以上4つ。ただ、他の方の意見としては、最初の5金で偽造通貨から入り都市ー拷問人を買い漁る、預言者と厩舎で回す、といった意見もあり、結局何が正しいのかはいまだわからず・・・
試合の展開としては、るあさんは都市ー拷問人を組みに行き、こちらは淡々とお金プレイ。結果、るあさんの引き切り体制が確立したころにはほぼ逆転不可能なVP差がつき、るあさんのリザイン。途中、こちらの厩舎2枚はほんとに必要だったのか(2枚目の策士とかのほうがよかったのでは)など、疑問の余地はありますが、概ね予定通りの動きができたのかなと思います。
2戦目。ログはこちら↓
Dominion Online Log Prettifier
サプライ(屋敷ー属州場、先手)
停泊所、念視の泉、移動動物園、貧民街、木こり
義賊、海の妖婆、馬上槍試合、盗賊、貢物
この対戦は初手がすべてと言っても過言ではないと思います。妖婆はあれど、念視の泉や、停泊所で手札調整しての貧民街や移動動物園から大量ドローだなー、と漫然と貧民街ーポーションスタートしましたが、るあさんは妖婆ー停泊所スタート。この時点で勝負は決していましたね。
いくらなんでも、無圧縮かつ、呪いまかれる念視は厳しいものがありました。初手はこちらもるあさんと同じ購入か、念視ー銀から始めるべきでしたか。
こちらがようやく妖婆を購入したのは11ターン目で、すでに呪いを4枚まかれていては覆しようのない差が開いており、以下は順当に負け。初手にもっと考えるべきでした。
3戦目。ログはこちら↓
Dominion Online Log Prettifier
サプライ(屋敷ー属州場、先手)
開発(災い)、医者、移動動物園、倉庫、馬商人、ゴミあさり
魔女娘、パン屋、伯爵、会計所、農地
3戦とも先手。そして3戦とも呪い撒きが場にいる試合となりましたが、この場の魔女娘は強くないのでとりあえず無視。
プランとしては、圧縮から倉庫、移動動物園で疑似引き切りからパン屋連打。問題はその構築手順で、圧縮役に医者をチョイスしましたが、伯爵ー銀から入る、もしくは金量一度に出して医者圧縮を一手で目指すのか。初手ハンドに4金あったので、コイントークン消費して初手医者購入でしたが、果たしてどのプランがいいのでしょうね。
対するるあさんは開発ーパン屋スタート。開発で屋敷を倉庫や移動動物園、銀貨に変換できるのでなるほどと思いました。圧縮は医者に大金積んで診てもらう方針でしょう。
この後の展開ですが、考えたのはパン屋がいるので属州買えない展開になることはまずあり得なく、そうなると、属州4-4で分かれる公算が高いということ。さて、そうなるとして、どうやって相手とVP差をつけるかですが、この場では幾通りかあります。
①伯爵で公領獲得。
②屋敷を全切りしないで残しておく
③開発で屋敷か公領を獲得
④魔女娘で呪いを撒く
⑤馬商人でbuyを増やす。
⑥農地の購入時効果
自分が選んだのは②と⑤。4ターン目で馬商人を購入し、屋敷を2枚残しながらゲームを進めます。るあさんは、開発で医者を屋敷と魔女娘に開発し、さらに魔女娘を伯爵に変換。①、③、④の選択肢です。
るあさんの選んだ選択肢と自分の選んだ選択肢、相手とVP差をつけるという思想は同じですが、実は一点だけ違いがあります。それは、「属州を1ターンに2枚買えるか否か」。
馬商人を購入した時に、実現するかどうかは別にして、コイントークンをため込んで属州2枚一度に買う動きも想定していました。
実際のゲームも、ラストターンに銅、銀、金、馬商人3金、トークン7金の16金2buyが事故らずぴったり出て最後の属州2枚を購入し勝利。久々のゴコストチャンプ載冠となりました。
2戦目は悲惨でしたが、1,3戦目は自分の思い描いていたゲームプランにある程度沿う形のプレイングができ、この直前あたりにレートが大暴落した、というのもあって、久々にドミニオンの対戦後に満足感が得られました。
次戦、防衛戦の模様はまた後日。
では、今回はこのあたりで。
県有段者選手権
Twitter上ですでにご報告の通りですが、表題の大会にて優勝し、東北6県大会の代表に選ばれました。
進学先の県では代表経験はありますが、地元での代表はこれが初めてなのと、ここ最近冴えない将棋ばっかり指していて腐っていたため素直に嬉しいです。また、お祝いのリプライを頂いた方々、ありがとうございます。励みになります。
せっかくなので振り返りをば。
この大会は2週にわたって行われ、1週目で勝ちあがった7人+前年優勝者の計8人で2週目が行われます。1週目の予選会から県代表クラスと連戦でなんとか代表を獲得して臨んだ2週目は、準々決勝からの一発トーナメントです。
・準々決勝 対W氏
お相手はつい最近こちらに戻ってきたW氏。ここ4,5年は関東に転勤していたため、進学で地元を離れていた自分とはあまり接点がなかったのですが、少し前の大会で対戦しボコボコにされたため、正直あまり当たりたくないな、と思った方。とはいえ、2週目に進出した選手皆、県代表もしくはそれに準ずる実力を持っているメンバーなので誰と当たってもきついアタリにはなるのですが・・・
この大会にでるに当たって、相矢倉・正調角換わりはいろいろと準備してきたのですが、先手W氏の初手は☗2六歩。相掛りや横歩取り、一手損角換わりはほとんどやらないので、この初手を見て1分ほど固まる。というか、先手に初手で飛車先突かれてフリーズするって、どんだけ準備不足なんですかね・・・
上記3つの戦型に自信がなかったので、仕方なくたまに使う菊水矢倉を選択。お互いに組み合って下図。(※先後反転してます)
本譜はここで☖5五歩とつっかけましたが、これは疑問手。☖8四歩とじっと突くか、☖8二角とあたりを避ける、☖2一玉と玉形を安定させるのどれかを選ぶべきだったように思います。
☖5五歩以下、☗同歩☖同飛(☖同銀は☗3五歩で悪い。誤算その1)☗6五歩☖7三角☗6六銀☖5一飛☗4六歩☖同歩☗同角☖同角☗同銀と進み下図。
ここで☖5九飛成とできないのが誤算その2。☗8六角の王手飛車で終了です。では☖1九角☗4八飛☖4七歩はというと、以下☗同飛☖5八飛成☗5七飛がぴったりでこれも駄目。仕方ないので☖4五歩☗5七銀右☖1九角☗4八飛☖7三角成としましたが、☗3七角が成立するのが誤算その3。
☖同馬☗同桂☖3五歩でなんとかなるのでは、と対局中は思っていましたが、☗5六銀☖5九角☗4七飛☖4六歩に☗5七飛が逆先になるのが痛く、☖4八角成☗5二歩☖同飛☗4五歩☖5三銀☗3五歩☖3六歩☗6一角(下図)と進むと、35と45の2つの位が急所を抑えていて、絶望的な局面になってしまいました。
☖5五歩以下のW氏の組み立てが上手すぎましたね。こちらの仕掛け周辺の読みの雑さもひどかったですが、こちらの手に乗って駒を自然に働かせるW氏の指し手は参考になります。ちなみに、最後の☗6一角も大事なところで、飛車を逃げてバッサリ☗4三角成としてしまうのがこの囲いの急所。
このあとはW氏が明快な一手勝ちコースの手を逃し、終盤でさらに一失あったため逆転勝ち。
勝ちはしたものの、やはり読みの雑さが目立つ一局でした。
ちなみにこの戦型、後手が苦労して4五の位をとったわりにはあまり上手くいかないな、というのが指してみた感想です。桂頭に潜在的な弱点を抱える菊水矢倉よりかは、銀冠の方がいいのでしょうかね?
・準決勝
準決勝は前回優勝者のH氏。この将棋は氏得意の急戦矢倉を迎え撃ち、相手の序盤の趣向を咎めて押し切り勝ち。序盤で終わったようなものなので局面は省略。
・決勝
決勝戦はY氏。1週目の予選会では負かされて敗者復活に回るハメになったのでリベンジしたいところ。
将棋はY氏の先手中飛車に一直線穴熊から相穴熊。
朝日杯決勝の羽生ー渡辺に近い感じの進行です。
互いにがっぷり組み合った図(先後反転しています)はお互いどう指すか難しい所。最悪こちらは後手番なので千日手でもいいのですが。
ここから☖5二飛☗5六飛☖8二飛☗5八飛☖8四角と進み下図。
とりあえずすぐのこちらからの仕掛けは見えないので千日手含みで手を渡します。上の図で相手の指し手がわからなかった(仮に☗2六歩からの繰り替えは☖7三桂が間に合いそう)のですが、ここで☗4八銀が一度上がった銀だけに盲点でした。
こちらが何もしないと4七~5六の繰り替えがあり、その形を許すとまずそうなので☖6五歩☗5六飛☖6二飛と牽制。しかし、☗8六歩と突かれて戦いにされると、4八の銀が角のラインから3九の金をブロックしていてあまり自信のある戦いではありません。☗8六歩以下は、☖6六歩☗同歩☖8六歩☗同角☖6六角と進展。
長くなりますが、☖6二飛としたときの読みの本線はここから、
☗6三歩☖同飛☗6四歩☖8三飛☗6六飛☖8六飛☗6三歩成☖8九飛成☗5二と☖7七角☗6一飛成☖9九角成☗4一と☖5五馬。
一枚はがされますが、先手は歩切れ+桂香がダイレクトに拾えないので、やや良し。という読みをしていましたが、感想戦で観戦者からこの図から☗5八角を指摘されて愕然。
4三の金取りを受けないといけませんが、次の7四角成が歩切れを解消しつつ自陣に効いているため、逆にこう進むとこちらが悪いですね。読みが足りないのか、☖6二飛として大丈夫という大局観が悪いのか。なんにしろ、こういうところが実力不足なんですよね。精進しなければ。。。
本譜は☖6六角の局面からこうは進まず、☗7七桂☖4八角成☗同金上☖6七飛成と進展し、事なきを得ました。このあと互いにミスをし合ったのですが、お相手のY氏のミスの度合いが大きく、一手勝ち。
というわけで、なんとか優勝しましたが、次のステージの東北六県大会では今大会のような読みの精度では致命傷になる可能性があるため、大会までに鍛錬して備えようと思います。
では、今回の記事はこの辺で。
goko ログ解析
先日、Twitter上にて三月さんからこんな情報が。
http://t.co/8hKEZC4f3s
このサイトでgokoのアカウント名入力すればカードの購入率、そのカードがあるときの勝率などがわかる(画像はsangatsuと入力して出た表からカード獲得率順にソートしたもの) pic.twitter.com/MfxRZxkm4w
— 三月類/サー・マーチン (@feodum) 2015, 2月 23
ということで、解析結果を記事に起こしてみます。
(モハリモさん↓の二番煎じだとかいう声は聞こえない)
まずは獲得率から(Gain%)
獲得率TOP5
- 肉屋(94%)
- 蝋燭職人(90.2%)
- 総督(89.5%)
- 坑道(87.5%)
- ならず者(87.1%)
獲得率ワースト5
- 埋蔵金(2.7%)
- 禁制品(5.4%)
- 変成(6.5%)
- 冒険者(10.3%)
- 賢者の石(10.8%)
獲得率トップは肉屋。わかる。サプライいたら大体とってる。
2位の蝋燭職人は意外でした。確かに使い勝手は良いのですが、購入枚数平均が3.4枚って、買いすぎではないですかねぇ。
総督、ならず者のパワーカードはわかるとして、4位の坑道もちょっと意外。リアクション効果に期待して買うのはもちろんですが、終盤で5金すら出ないときに買ってるのかな?
ちなみに、坑道の購入平均は3.1枚でした。これも多い気がするのですがどうなんでしょう。
獲得率ワーストの方は、まぁ妥当でしょうか。冒険者10回に1回はサプライにいたら購入している、という点がやや驚いたぐらいでしょうか。
続きを読むゴコスト第10シリーズ挑戦録
Dominion Online Log Prettifier
Firefoxでのgoko拡張機能導入について
普段楽しく遊ばせてもらっているgokoですが、より快適に遊ぶための拡張機能の導入のお話です。
拡張機能がどういうものか、なにができるようになるのか、については偉大な先人たちが解説してくださっているのでこちらからどうぞ。↓
Goko版(Dominion Online)を快適にプレイするための拡張機能について - nk377の日記
ゆっくりがドミニオンしてないんじゃないかな【拡張機能紹介】 ‐ ニコニコ動画:GINZA
ここからはFirefoxを使っている人向けのお話です。Chromeを使っている方は、導入方法については上記のnkさんの記事を参照されるとよろしいかと思います。
現状、Firefox用の拡張は下記のリンクから導入することができるようです。
①
http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=9198.msg283465#msg283465
②
http://forum.dominionstrategy.com/index.php?topic=8163.0
①の拡張機能が恐らく最新版で、日本語でのチャットやAuto Match機能など、使える機能が多いです。というか、一般的に「gokoの拡張」といえば①を指すようです。
②は簡易版とでもいうのでしょうか、やれることは少ないです。
Auto Kick、Kingdom generater、ロビーに表示されるプレイヤーをpro rate順にできる、くらいでしょうか。
さて、ではそれぞれの導入方法を書いていきます。
まず①から。
①の拡張はxpiファイルなので、そのままfirefoxの文字をクリックしてもダウンロードできないようです。(自分の場合そうでした)そのため、以下の手順でダウンロードするようです。
firefoxの文字を右クリック
↓
リンク先を名前をつけて保存
↓
ブラウザ画面右上のメニュー(漢数字の「三」みたいなかたちしてるやつです)からアドオンを開く
↓
先程保存したものをドラッグする
これで完了です。
(筆者のPC関連のスキルが致命的に低いため、説明が分かりにくかったら申し訳ありません。)
あとはgokoのHome画面のUser Settingsから設定を色々と変えることができます。
ただ、自分の場合、この拡張機能を導入したとたん、アイコン画像をクリックしてもrateや勝敗数が表示されないという事態になっていしまいました。
これはなんなんでしょうね。自分のPCだけに起こった不具合なのか、拡張を導入するとおこる不具合なのか。
ただ、Auto Match機能を使えば大して不便を感じることはありませんが。
次は②について。
こちらの拡張はGreasemonkeyというアドオンを導入してからインストールをお願いします。
インストール後は、
右上のサルの絵(Greasemonkeyの設定ボタン)
↓
ユーザースクリプトの管理
↓
Dominion Online Live Log Viewer 15 の設定から、実行するページにgokoのアドレスをコピペ
これで拡張機能が使えるようになります。とはいっても、最初にお伝えした通り、日本語チャットができないなど、機能は限られていますが。
本記事は、PC音痴のねいぴあがなかなか拡張機能をインストールできずに悪戦苦闘していたところに、三月さんがTwitter上で拡張の導入方法を教えてくださったのを受けて、
「Firefoxでの拡張導入方法がなんでどこにも載ってないんや!おかげで三月さんに手間をかけさせたやないか!もうこんな申し訳ない思いをするのは俺一人で十分だ!」
というよくわからない動機で勢いで作成したものです。
三月さん、その節は本当にお世話になりました。
では、今日はこのあたりで。
GC戦振り返りその2
遅くなりましたがGC戦振り返りの続きです。
その1はこちら↓
1-1で迎えた3局目。優勝はソルコフ(対戦相手の勝ち数合計)の関係上かなり厳しいですが、3-1で終えると入賞圏内なので頑張りたいところ。
お相手はK氏。手厚い棋風で、攻防にバランスの取れた将棋を指す厄介な相手。まぁ、県代表が勢ぞろいしたこの大会で厄介も何もないのですが。
3回戦は知識量の差で勝ったようなものなので手短に。
この将棋は本大会唯一の後手番。米長流急戦矢倉を指そうとしたら拒否られて同形矢倉に。
※下図は先後反転されています。
この図は後手良しが自分の中での結論。4五に落ちている桂馬の質駒が大きいと思っています。
以下、☗7四歩☖6六銀☗7三歩成☖8一飛と進み、終盤手順前後して焦ったもののきわどく残していて勝ち。
同形矢倉はこの前の研究会の指定局面だったので、気が向いたらですがそのうち思っていることを書くかもしれません。
これで2-1。次局の最終戦で勝てば2位確定。負ければ何もなし。
最終戦のお相手は、前回この大会での優勝者のH氏。攻撃型の棋風で、油断していると強烈な攻めが飛んでくるので、氏との対局中はいつも戦々恐々としながら指しています。
H氏独特の序盤で、いきなり仕掛けられた下図。
あまりに素直に対応しすぎると作戦負けとなるのは過去に似た局面を経験しているので織り込み済み。というわけで、数手進んだ下図から突っ張りに行きます。
上図から☗6五歩☖3三銀☗6六銀左☖8二角☗5六銀☖4四銀左☗5八飛☖3三桂☗5五歩☖4二玉☗4六歩と進んで下図。
長手順進めて恐縮ですが、ここまで進めば後手の狙いの速攻を止めることができており、先手大作戦勝ちでしょう。途中、☖3三銀の所で☖5四銀も見えますが、☗6六銀から☗5五歩と進めると以下の図に進むため先手良し。
さて、作戦勝ちに気を良くしたのはいいのですが、こういう温泉気分の時が一番危ない。そのことはこれまで何度も痛い思いをするたびに反省しているのですが、今回もやらかしました。☗4六歩を突いた局面から少し進んで下図。
一歩交換するくらいかな、と思っていたのですが……以下☗同歩☖同銀☗6五歩に☖5五銀右!!
数が足りているだけに完全に盲点になっていました。こんなことになるなら、1筋の2手を☗7九玉と☗7七角に替えていれば……
後手玉の陣形的に、端から攻めれば終了だと軽い気持ちで指したのがいけません。
上図から、☗同銀☖同銀☗同銀に☖47銀と打たれると先手陣は壊滅です。
以下は☗5七飛に☖5五角☗同角☖5六歩で、どう応じても潰れます。
後手玉が固すぎて、駒の損得が関係ない将棋になっているんですね。
ただ、本譜はどうもH氏に錯覚があったようでこうは進まず、☖5五銀右以下は☗同銀☖同銀☗同銀☖同角☗同飛(ここ☗同角は☖4四銀)☖同飛☗同角☖2八飛☗4七角と進展。
これならまだ戦える形勢に。このあとは終盤でお互い間違え過ぎましたが、最後に詰みを逃してもらい、ヨレヨレになりながらも勝ち。
勝ちは勝ちですが、序盤の楽観や、終盤の間違いっぷりは課題点ですね。一年の最後の大会での対局に、ある意味自分らしい将棋が指せた一局でした。
というわけでトータル3-1。全体の展開は、二回戦で当たったI氏が三回戦も勝ち三連勝。最終戦で負けて3-1で三者が並びましたが、ソルコフで1点I氏を下回ったため、自分は準優勝となりました。直接対決で負けているので順当。
思い返せば、今年は準優勝がこの大会含めて4つと、勝負弱さを拭えない一年でした。来年はもう少しいい成績を残せればと思っています。
それでは皆様良いお年を。来年もよろしくお願いします。