ねいぴあの雑記帳

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2022.9.10 アマ名人戦全国大会

前回の記事

2022.7.3 アマ名人戦県予選 - ねいぴあの雑記帳

で書いた通り、全国大会の切符を獲得したので行ってきました。

 

アマ名人戦の全国大会は3回目の出場なのですが、過去2回はいずれも予選落ちだったため、今回は予選突破を目標に。

というより、全国大会の予選ほとんど抜けてないので、そろそろ抜けないと「どうせ出ても予選落ちなんだろうな」と自分を信用できなくなりそうで怖い。

 

※参考

前回

2019.9.7 アマ名人戦 - ねいぴあの雑記帳

 

前々回

アマ名人戦振り返り(その1) - ねいぴあの雑記帳

アマ名人戦振り返り(その2) - ねいぴあの雑記帳

 

さて、予選リーグは静岡・奈良・徳島の代表のリーグに。

自分の県のもう一人の代表が地獄のようなリーグに入っていたので、そっちじゃなかったのは運が良かった。

ただ、当然ながらお相手がどんな将棋を指すかの情報が全くないのでその点は毎回全国大会出るたびに不安になりますね。

 

・予選リーグ1回戦

 

お相手は静岡代表のI氏。

先手番を引いたので角換わりを指向しましたが横歩取りに。

しかも3三桂戦法というまったく想定していない戦型に。

 

何年かに1回しか指すことないので、激しくなりそうな変化を避けて手厚そうな陣形を構築することに専念。

 

相手玉の発展性を奪った下図は少し指しやすいんですかね。

ただ、あまりゆっくりしていると☖3五金~☖4六歩で動かれそうなのでこちらから☗1六歩と開戦。

その後、飛車と金桂香の3枚替になりすこし良さを意識したのが下の図。

良さそうだな、とは思っていたのですがここでの☗5六銀が微妙だったか。

将来☗1八角とか打った時にラインを相手玉に残すのと、自玉の安定性を図ったのですが、あんまり自玉固くなっていなかったですね。

替えては☗6四歩でちょっかい出しておくのが有力だったように思います。

 

少し進んで下図。

ここに至るまでに薄い受けを続けてしまってかなり追い詰められています。

ここでは☖4七香成☗同角☖4九銀☗4八玉☖5九竜☗同玉☖4七角成とセオリー通り下段に落とされると苦しかったと思います。

本譜は☖4七香成☗同角☖同角成☗同玉☖5九竜☗4五角と進行。

この順も自然な攻めですが、☗4五角と攻防風の角を設置して頑張ります。

ここは☖7一銀と壁を解消されるのが嫌でしたが、☖5四歩☗6四桂☖同歩☗同歩☖6八竜から下図へ進行。

一時期に比べるとこちらにも勝機が出てきたのかなと思っていました。

 

対局中に考えていたのは、☗5四角と出てこちらが詰まなければ勝ちの局面を作りたいので、一本王手に飛車を打って自玉の安全性を高めたいところ。

3二か2二かは悩みましたが、より安全そうな☗3二飛を選択し、☖6二歩☗5四角と進みました。

ただ、一回☖4一香と打ってから☖1四角があるので、ソフト先生推奨の正解手順は☗2二飛☖6二歩☗6四歩☖同竜☗6五香とのことですが・・・

 

☗6四歩の瞬間が恐ろしすぎるのでちょっと30秒将棋ではこの順を選ぶのは今の実力では難しいですね。

 

☗5四角の後、王手飛車の筋ではなく☖5八銀☗4六玉☖4五歩☗同玉☖4七金で下図。

本局の最後の勝負所。

玉の逃げ方は2択で、片方は負け、もう片方は激戦という選択ですが、正解は☗3五玉。

☖2三桂で簡単に負けと思っていたら、☗同角成で☖同竜が利かない(6四桂から詰む)のをうっかりしていて選べなかったですね。

 

本譜で選択した☗3六玉は☖4六金打とされて要の角を取らせるわけにはいかないので清算に応じますが・・・

ここでこちらの玉に詰みがあるんですね。(そんなに長くないので考えてみてください)

 

対局中はちょっと盲点になる追われ方で、帰宅してからの検討で気が付きました。

 

盲点だったのはI氏も同様だったようで、本譜は☖6八角☗3六玉に☖3五銀から飛車を消す順に進んだもののこちらの玉が寄らず勝ち筋に。

詰ます以外にも、4五の角を消すとか、他にも勝ちそうな順が複数ありそうなので、もしかしたらそちらの方を優先的に読んで詰み手順が盲点に入ってしまったのかもしれません。

 

こうして振り返ると、終盤の特に秒読みになってからの精度がひどいですが、予選突破に向けて大きな1勝。

 

体力的にも次も勝って連勝通過を決めたいところです。

 

・予選リーグ2回戦

 

お相手は奈良代表のS氏。

かなり趣向を凝らした駒組をされて迎えた下図。

(後手番だったため先後反転してます)

 

さきほどの☖3三桂戦法といい、あんまり準備してきた将棋にならないもんですね。

 

☖7二飛車と7筋の歩を切ろうとしたところ、☗6六角と阻止された局面。

ここは作戦勝ち出来そうな気配を感じ取りました。

 

手順としては☖7三桂で6五の位取りを見せて、☗7七桂と阻止されたら☖8二飛車で今度は桂交換を迫るという順。

玉側の守りの桂が消えるのは相当な弱体化なので、少しポイントを挙げたかなと感じていました。

桂交換が実現して下図。

ここから☖3三角☗4九飛☖8一飛☗3七桂と進みましたが、こうなるようでは作戦勝ちの度合いが減ってしまったように思います。

☗3七桂には☖3五歩とちょっかい出して二歩持ったら端攻めで・・・と思っていましたが、桂交換しているため☗3四桂のキズがあるのをうっかり。

 

とはいえ、致命的なミスというわけではなく、ここから激しい攻め合いになり下図へ。

角取りに☖4五桂と打ったのを無視して☗4四銀と銀を取った場面。

ここで☖7七桂成が重大な手順前後。☗同金直に☖4四角☗同飛車☖4三歩が読み筋でしたが、☖7七桂成に☗4三歩と先着され急激に寒い思いをすることに。

しかし、ここまで過激に切りあう局面なかなか無いな・・・

 

お互い相手の守備駒をはがしあって迎えた下図。

ここでは手番が大きく、優勢と思っていましたが。

☗4三歩打たれた時から、30秒将棋だと自玉の危険度も相手の玉への迫り方も何も見えずパニック状態が継続しています。

ただ、今冷静に見れば☗3四歩が詰めろではないので、☖7七歩でそのうち勝ちそうですね。

 

本譜はとりあえず自玉への保険をかけて☖2四角☗3五歩の交換を入れてから☖9七歩成~☖8七とのコースを選びましたが、ちょっと迫り方としては一手ほど遅い感じ。

これじゃあ、なにかあってもおかしくないなと思いながら指していました。

 

ちょっと進んで7八の地点でバラした図。

一応、☖9七歩成~☖8七とのコースを選んだのには理由があって、ここで☖3三角が詰めろ逃れの詰めろになっている想定で進めていましたが、いざ上の局面を迎えて余計なことに気が付きます。

☖3三角には☗3二金~☗4三飛成~☗3四角で詰みでは・・・?

 

☗3四角に☖3二玉以下、☗4三金☖2一玉☗3二金打~☗2三角成~☗3三金寄で、最後2五まで逃げた王様を角離して打って☗3七桂までやたらとぴったり詰みやがる!!

 

やっぱり薄い迫り方だとこうなるよなーとかなり後悔しながら秒読みの最中、軌道修正を迫られます。

 

・・・ところが。

上記手順中☗4三金に☖4一玉だと詰まないんですね。

☗4二歩から簡単に詰みと即断していましたが、6三の銀が働いてこれ詰まないんですね。そこまでは読めなかった。

 

さて、2つ前の図で☖3三角がダメと勘違いして代替案を求められているわけですが、条件として相手の飛車を取るかタテの利きを消すかしたうえに☖3三角が詰めろになる組み立てが必要です。

ひねり出したのが☖8九銀☗6九玉☖6八銀☗同玉☖8八飛成☗5七玉☖5六銀の順。

☗同玉なら☖5八竜から王手の連続で4九の飛車を抜き、☗4六玉なら飛車のタテ利きが消えるので☖3三角が詰めろ逃れの詰めろになる仕組み。

 

しかしながら、ここでは☗同玉と堂々ととられてどうも負けてそうですね。

☖5八竜☗5七銀として、4九竜のときに☗4八金と弾かれると駒不足が顕著です。

 

本譜は☖5六銀以下☗4六玉☖3三角に☗3四桂だったので☖5五角から詰まして勝ちに。

 

詰む詰まないの読み違いとか、手順前後とかミスが目立つ将棋でしたが、久々にここまで盤上から駒がいなくなる斬り合いの将棋が指せて楽しかったですし、なにより全国大会で初めて2連勝で予選を抜けることができて事前の最低限の目標は達成。

 

あとはこの勢いのままできる限り上位まで進んでいきたいところですが・・・

 

 

・決勝トーナメント1回戦

 

抽選の結果、お相手は富山代表のA氏。

予選でA氏が倒している相手が自分と比べて格上の2人で、ちょっときつい人引いたなと一瞬思いましたが、ここまでくれば強い人しか飛んでこないわけで。

 

 

後手番を引いて戦型はこちらの雁木模様に右四間飛車

序盤のかなり早い段階で戦端が開かれ、両取りの天王山の角を打ったところ。

 

☗7七角が相場かなと思っていましたがA氏の指し手は☗9五角。

☖7三銀か桂で迷いましたが、将来的に攻めに使えそうな☖7三桂を選択。

ここでは事の重大さにまだ気が付いておらず、将来的に☗7五歩を効果的にするために端角打ったのかなくらいの認識でした。

 

以下、☗3四飛☖3三金☗6六銀で下図。

ひどいのがことここに至ってもまだ危機感が無く、☖同角☗同歩☖3四金に☗6五歩の意図かなと勝手読みをしていて、最終的に6三にと金が作られても☖6五飛から抜けるから、自陣飛車2枚がまとめていじめられる展開にさえ注意すれば少しいいのでは?と、とんだ勘違いをしていました。

 

で、☖同角に当然の☗6四飛でぶったまげる。

ここまできてようやく自陣が崩壊していることに気が付きました。

 

この後はそのまま押し切られて負け。

 

これくらい端角打たれたときに読めなかったのかというのと、出てきそうな局面なので事前準備しておけば、という後悔が強いですね。

 

 

というわけで、結果は本戦1回戦敗退となりました。20-30の条件だったからとはいえ、読みの浅さが目立った1日だったように思います。

ただ、内容は良くなかったですが、久々に予選を抜けれたのは収穫。

また全国の舞台に立てるチャンスが来たときは、もう少し上の成績を挙げれるよう、日々将棋に触れる時間を確保しておかないといけないという、モチベーションも以前に比べて上がりましたし、またいい報告ができるよう頑張ります。