GC戦振り返りその1
12/14、その年の県代表・大会成績優秀者8名を集めて行われる県GC戦が開催されました。今年は支部名人戦、朝日アマの2大会で代表を獲得し、選手として出場してきたので指した将棋を軽く振り返り。
選手8名のスイス式トーナメント4回戦で行われるこの大会。初戦の相手だけはポイント順で事前に決まっていて、お相手は角交換振り飛車を得意とするY氏。何度か対局したことがあり、せっかくだから経験したことのない形を試してみよう、ということである程度角交換振り飛車について下調べをした上で大会に臨みました。
戦型は予想通り角交換振り飛車を迎え撃つ格好に。下の図まで進み、事前に調べて試してみたいと思っていた局面のうちのひとつになりました。
ここから振り飛車側は☖2四歩から23の歩を取りに来るのに対して、居飛車側は中央志向で指すのがよくある展開かなと対局中はぼんやり考えていました。
実戦は☖4五歩☗5七銀☖2四歩。
細かいところですが、☖4五歩と☗5七銀の交換は居飛車の得かな、と。理由としては、
- 振り飛車は早く23の歩を取りたい(2~3筋方面に手を費やしたい)のに対して、居飛車側は中央に手をかけたい。そのため、手の価値としては居飛車の☗5七銀の方が高い。
- 45の地点は将来的に居飛車の桂馬が跳ねる場所。歩が進んだために右桂の捌きがしやすくなった。
の2点かな、と。
以下、☗5五歩☖4四角☗3五歩☖5五角☗3四歩☖4四銀☗4八金と進み下図。
55の位は消えたものの、振り飛車の手放した角を目標に中央から2,3筋の垂れ歩も絡めつつ手が作れそうな局面になり指しやすさを意識。例えば図から☖3五銀は☗5四飛から☗3三歩成~☗3四歩。
実戦は図から当たりを避けた☖6四角に☗3六飛の味が良く、以下、暴れてきたところを面倒見てそのまま勝ち。
序盤で「アレ?」と思った手(この将棋でいえば☖4五歩)を咎めてそのままリードを保って勝ち切る、というここ数年理想としてきたものに近い勝ち方ができたので満足な一局。
初戦に勝ってまずはホッと一息。昼食後の二局目は、I氏。彼は辞退者が出たため、繰上りでの出場ですが、終盤に力を発揮するタイプでなんどかこれまでも痛い目にあわされてきたので侮れません。
将棋は相矢倉に進み、図は☗5五歩に☖4五歩と突き違いの歩を突かれた直後の局面。
ここで、フラフラっと☗8五銀から☗6五桂の筋を敢行したのですが、図で☗3五歩に指が伸びないのは矢倉党としてありえない。
そして数手進んで下図。
守備金が離れたので、どっかで☗4四角を打つ展開にすればいいかと、☗1八飛と逃げましたが、☖8六桂と打たれて青ざめる。
桂を打たれる直前までは、☖5八銀打☗7七金寄☖7八銀成☗同金☖6七金に、☗5八飛から☗2四角~☗4四角と打てば一手勝ちコース、などど幻想を抱いていたのですからお笑い草です。図ではやや無理そうながらも、☗2四角☖同歩☗4四角を掘り下げるべきだったかな、と。
でも、冷静に今見ると「やや」どころか「かなり」無理そうですね。やはり☗3五歩を逃した罪は重かったか。
その後、大分粘って盛り返したかと思われる局面に。
ここで、相手玉頭に狙いをつけた☗6七角の味に惚れ込んだのですが、残念ながらこれがすべてをぶち壊しにした敗着。当然☖5六歩と軽く突かれて眩暈がしました。☗6七角に替えて☗6五歩なら大変な将棋だったと思うのですが……
以下は逆転の余地なくただ指しただけ。投げ場を失って1手詰みまで指して投了。
要所要所で読みがおろそかな、ひどい将棋を指してしまったと反省。こんな雑な読みしてたんじゃそりゃ負けますわな。
1-1になって次は3局目・・・ですが、長くなったので今日はここまで。続きは近いうちに。
藤原伊織「テロリストのパラソル」読了
ただ一点、よくわからなかった点があります。ラストで島村がした"忘れ物"の理由がイマイチ腑に落ちないというか。何故島村は心変わりをしたのでしょうか。その部分だけ、自分のなかで消化しきれていないのです。いつか納得のいく説明がつけられるよう、考えるなり調べるなりしておこうと思います。
歌野晶午「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」読了
gokoレート6000記念
①テーマを決めてプレイする
②イベントに参加してモチベーションを上げる
③対戦終了後に反省する
詰将棋と30秒のお話
将棋の勉強法としてよく言われるのは
などなどあるが、今日は詰将棋のお話。先日、2大会連続で簡単な詰みを逃して負けるというショックな出来事に遭遇したため(しかも県代表戦)、毎日詰将棋を解くことにした。
ただ、一口に詰将棋と言っても色々あって、実戦形やパズル形、短手数から長手数色々あるため、どんな種類のものをやるか少し悩んだ。結果、選んだのは7手〜13手ほどの実戦形の短手数モノ。一応これには理由があって、それはアマチュアの大会の持ち時間に関係する。
だいたいのアマチュアの大会は20分や30分の持ち時間で使い切ったら一手30秒、というのが一般的だと思う。この30秒というのが曲者で、読みを入れることができる手数は筆者はせいぜい10〜30手が関の山。これに「正確に」という冠詞がつくとさらにガクッと落ちるのが現実だ。
大会で勝ちたいがためのトレーニングなわけで、このため、あんまり手数の長い作品を解いても効果はないのでは、と思い前述のカテゴリーの作品を選んだというわけ。
「短手数ものは一冊すぐに終わってしまって新しい本を買うのはお金がかかる」という人もいるかもしれない。そういうときは同じ作品集を2周、3周とするのもアリだと思う。現に筆者は3冊ほどの作品集を3周ずつを当面の目標にしている。同じ問題を解いて意味があるのか、という意見もあるだろうが、詰め手筋を頭に叩き込んでおく、という意味で有効だと考えている。さすがに3冊3周を終えたら手数の長い作品にシフトするつもりではあるが。
体感的なものだが、毎日詰将棋をやることで、終盤で手が見えない・直感は詰みだが正確に読み切れない、といったことから来る焦りがかなり減った。そのためなのかどうかは知らないが、今年最後の県代表戦は優勝という成績で終えることができたので、これからも継続していきたいと思っている……と締めようとしていたのだが、最近忙しさを言い訳にサボり気味なのでこの記事を書いて自らへの戒めとしたい。