ドミニオン今日の23枚 ~Renaissance Preview~
新拡張:RenaissanceのPreviewが発表になっていますね。発表済みのカードをまとめて紹介していこうと思います。
今拡張での注目点は
となっています。新要素の3つがどのようなものかはおいおい見て行くとして1枚ずつ紹介していきます。
順番は発表順で、雑感はあくまでも私見ですのでご了承を。
Mountain Village / 山村
捨て札からピンポイントでカードを拾ってこれるのは前駆者やゴミあさりを思い浮かべますが、このカードの場合は手札に加えるのが大きな違い。キーカードの使い回しが効く一方で、捨て札が銅貨と屋敷しかなく、山札からドローしたい場合でも手札に加えるのは強制の為注意。
他の村亜種たちと比べると強力な部類に入るかと思いますが、1枚分とはいえ、デッキ回転力が無いのをどう評価するかが難しいですね。
Priest / 司祭
前半の効果「手札1枚廃棄、+2コイン」では金貸しと引揚水夫を足し合わせて安定感を出した代わりに弱体化させました、みたいな効果ですが、眼目は後半部分。廃棄を繰り返すたびに仮想コインが増えるというもの。司祭自体がターミナルアクションの為事前にアクションを増やす必要がありますが、何かしらカードを廃棄する効果を持つアクションは多々あるので色々悪い事ができそうです。また、購入フェイズでも廃棄できる偽造通貨やヤギとも好相性かと。
そして、このカードが発表された直後に新たな即死コンボが発見されました。
以下のふぁんたさんの一連のツイートでご理解いただけるのかと思いますが。
移動遊園地+手札に望楼+Priest2枚。これはまずいことになった。
— ふぁんた (@phanta_stick) 2018年9月24日
1購入から2金で購入増やして銅貨買うだけで2金増えるので、一瞬で勝負がつくまである
— ふぁんた (@phanta_stick) 2018年9月24日
1T目望楼買う
— ふぁんた (@phanta_stick) 2018年9月24日
2T目Priest買う
3T目召喚買ってPriest予約
4T目召喚と手札のPriest
移動遊園地買って銅貨買って廃棄で実質+2コイン
二人戦で銅貨と呪いはあわせて56枚なので1購入118金は8購入104金
属州8枚買って余裕でお釣りが来る
司祭2枚が場にある状態+手札に望楼がある+イベントで移動遊園地がある場合、銅貨買って廃棄を繰り返す(購入は都度移動遊園地で増やす)だけで2金ずつ仮想コインが増え、銅貨と呪いを尽きるまで購入を繰り返すことで恐ろしい事に。銅貨が枯れる寸前ということはほとんどない状況だと思うので、司祭・望楼・移動遊園地のセットを見たら必須のコンボといえますね
上記の例では召喚を用いていますが、ほかにも策士や狂人でも相方にできそうですね。
Seer / 易者
上手くいけばアクション消費せず4ドローと破格の性能に。銅貨3枚めくれれば真珠取り以下。
メインで使うカードではなく、薬師の相方や、銅貨を軽圧縮する村鍛冶の補助で入れる印象。また、願いの井戸やパトリキとも相性が良さそう。
たぶんこのカードで引きに行くカードは村系カード(4コストに村亜種が多いため)で、銀貨大量に引きに行くなら過剰金量に備えて別に購入権を増やす手段を用意する必要がありそう。
限定的ですが物置や羊飼いある場での庭園・属州ハイブリットに挿すのもおもしろいかも。
あと、相続ある場で輝く予感。
Scholar / 学者
書庫と比較されることが多そうなカードですが、村鍛冶のドローとして使うなら連打の利きやすい学者の方が優秀そう。また、ステロで使うにしても書庫よりも回転力が早い為、金貨などの出力の大きい財宝がすぐ使える利点があります。
ただ、引くアクションを選べないこと、デッキ回転が早すぎるためステロで使うにはデッキ劣化の激しい終盤は苦労しそうなことは書庫と比べた際のデメリットですかね。
当然、書庫と相性のいいカードは学者とも相性がよく、祝祭ー学者や漁村ー学者なんかは滅茶苦茶強そう。
Experiment / 実験
使い捨ての研究所。使用したら強制的にサプライに戻る効果は初めてですね(陣地は条件付き)。
”銀貨は呪い”というコンボ至上主義者にとって、序盤で銀貨の代わりに購入するカードに見えます。
どうせ使い捨てと考えれば行進で廃棄してしまうのも一考かもしれません。
あと、3コストなので隠遁者で獲得できることを考えると、狂人を用いたコンボへの補助材という使い方もありそうです。
さて、以下のカードを紹介する前に、今回の拡張から登場したトークン、「村人トークン」に触れておく必要があります。
コイントークンと同様、アクションフェイズいつでも使用できる+1アクション権の貯蓄、とでも表現すればよいでしょうか。
新しい形状のトークンというわけではなく、区分けされたマット上でコイントークンか旅人トークンかを区別するようですが、袖が当たってどっちかわかんなくなっちゃいました・・・みたいな事故が起こらなければいいなぁとちょっと心配しています。
Acting Troupe / 劇団
第一感としてはあまり強いカードに見えません。購入ないし獲得して次の周回で使って・・・その結果得られるのは4アクションの貯蓄のみ。初手で買ってもデッキ2週目が弱すぎますし、そもそも他のターミナルアクションとの比率が難しい。
恐らくなのですが、コンボで3金出たけど銀貨買う状況でもない、ってときに補助として買う感じなのでしょうか・・・?
使い捨てなので、玉座の間や行進ある場での評価が上がる感じですかね。
Sculptor / 彫刻家
上記の日本語訳は誤訳です。正確には「獲得し手札に加える」ですね。
参考までに英語版を下に貼っておきます。
獲得物が手札に入る工房で、財宝獲得時には旅人トークンのおまけがもらえます。
銀貨を手札に獲得して旅人トークンがもらえるとなると、ほとんど探検家の上位互換のような気が。
ただ、事故らない探検家ステロとして使うのかというと、それはそれで違うような。
コンボ構築の際に、パーツ集めと同時にそのターンを上に伸ばして、財宝獲得は事故防止、みたいな使い方が一般的なのかな、と。
Recruiter / スカウト
+2カード、手札から1枚廃棄は仮面舞踏会と同様の効果。そして廃棄したカードのコストに応じた村人トークンがもらえる効果つき。
単に屋敷を廃棄するだけでも旅人トークンがもらえますし、ちょっと思ったのは金貨獲得の機会が増えた最近の拡張を見るに、金貨を廃棄して大量のアクション権を保有する使い方も念頭におくべきかなと。
冷静に考えて、ドローと廃棄とアクション権の増加を1枚にまとめているこのカード相当強いのでは・・・?
Villain / 悪党
ギルド以来のコイントークンが復活です。
+2コイントークンを見ると肉屋を思い浮かべますが、肉屋の強さはコイントークンもらえることと併せて、改築効果による良質なデッキ・柔軟性の高さがかみ合うからこそ強いと思っているので、単純な+2コイントークンの評価ってわからないんですよね。
一方、アタック効果の方ですが、勝利点が手札にあるかないかで効果の振れ幅が非常に大きいですね。多人数戦では悲喜こもごものような気がします。
あと、呪い撒きがある環境ではクリティカルな効果を発揮しそうですね。
Ducat / 国際通貨
前半部分の効果だけ見るとまるで蝋燭職人が財宝カードになったよう。
コンボにしろステロにしろ、できれば早めにデッキに組みこみたいところですね。
Silk Merchant / 絹商人
色々と悪さできそうな効果を持つカード。
ただ、むやみにこのカードばかり買い集めても恐らく勝てないのでしょうね。
工房系のカードや、カードを廃棄する効果を持つカードも増えてきていますので、どのタイミングで獲得ないし廃棄をするべきかちょっと難しそう。
さて、以下の6枚(アクションは3枚ですが)では新要素Artifactsに関わるもの。Artifactsとは、ゲーム中条件を満たした1者のみがまず保有し、その後別の者が条件を満たしたらその者に移り、また別の者が条件を満たしたらその者へ・・・とプレイヤー間で行ったり来たりするものだそうです。
Lost in Woods / 迷いの森と同様のものと考えていいでしょう。
今回のプレビューでは5枚中3枚が公開されており、すべてプラスの効果をもたらすものとなっています。マイナスの効果をもたらすものがでたりするのでしょうか・・・?
Flag Bearer / 旗手
Flag / 旗
まずは旗から見て行くと、これを保持しているときは雇人を1枚持続させているのを同等で、-1カードトークンを持っていない場合は常に手札6枚からスタートと、弱いわけがない効果。(書庫とかよろずやステロのときは微妙か?)
ただし、問題は旗を得るためには旗手を獲得または廃棄する必要があるわけで。旗の効果自体はいわゆるターミナルシルバーなので、デッキに複数入れたいかというとそんなことはないため、ちょっとしたジレンマ。廃棄効果を持つカード、今回の拡張で言えばRecruiter / スカウト とか、Priest / 司祭といったカードも持っておきたいですね。
Swashbuckler / 剣士
Treasure Chest / 宝箱
剣士はよくあるおまけつきの5コスト鍛冶屋。+3カード後に捨て札にカードがある状況で1コイントークンがもらえますが、デッキトップで打っても駄目だし、3枚ドローの途中でシャッフルはいっても駄目だしと、簡単に達成できる条件ではないかと思います。ただし、ハンデスやばら撒き系アタック、詐欺師やデッキトップ複数枚を見るアタックを使われた後なら容易に達成できそうです。そう考えると、アタックに多少耐性のある鍛冶屋、とみることもできるでしょうか。
上記のように、剣士の効果でコイントークンを得ることはそう簡単ではないので、単体でコイントークンを4枚貯めるのは非常に困難かと思われます。そのため、宝箱の取得には他のコイントークンをもらえるカードの補助が必須といえるでしょう。
その宝箱ですが、なんか凄いこと書いてますね。金貨の獲得手段が容易になり、かつ、5コストのアクションで3コイン出すものも増えてきている昨今、金貨の価値は下がりつつあるように感じていたのですがまさかタダでもらえる効果(廷臣は一応アクション権消費しているので・・・)のものが出るとは。そのうち封土の金貨バージョンが勝利点で出るのでは?とか考えてみたり。
Treasurer / 会計人
Key / 鍵
会計人は暗黒時代の盗賊・墓暴き以来の廃棄置き場の財宝を獲得できるカード。ただ、前者2つと異なるのは手札に獲得することと、コスト制限が無いことで、デッキ2・3週目で他のプレイヤーの廃棄した銅貨を拾うだけで実質4金です。相続ある場で非常に強力。
また、Artifactの鍵はこれまた純粋に強い効果。当然序盤での銅貨廃棄も進めたいわけで、強カードと言って差し支えないこの会計人ですがどの効果を選ぶか打つ度に悩みそうです。
以下の6枚は新要素の最後の一つ、Projectの登場です。
イベントやランドマーク同様、ゲーム開始時に選ばれ、また、イベントと同じように購入することができます。購入したときはプレイヤー自身の木製キューブをその上に置き、ゲーム終了までその効果を享受することができます。
なお、各プレイヤーに配られるキューブは2つまでとのことで、3つ以上のProjectの効果を受けることはできないということですね。
Projectは全20種とのことで、今回はそのうち6枚が公開になっています。
正直これまで公開されたカードは、新拡張のプレビューにしてはインパクトが薄いな、と思っていたのですが、最終日に公開されたこの6枚はなかなかに強烈。残り14枚の効果も気になるところです。
Sewers / 下水道
圧縮加速装置。
廃棄するカードに条件が付いているものもかなり小回りよくなるでしょう。例えば、香辛料商人で銅貨圧縮のついでに屋敷も切れたり、金貸しで同様の事ができたり、隠遁者で手札の銅貨も廃棄できます。
また、見張りや衛兵といった山札参照の廃棄勢も、手札の不要カードを廃棄できるようになります。
Star Chart / 星図
底沈みに嘆く世界はもうこない!ただ、他のプレイヤーも当然購入できるためこのProjectが場にあるときは構築負けしたら終わり、というイメージがありますね。
方々で言われている事ですが、初手に鍛冶屋とこれを買うと3-5ターン目まで連続で鍛冶屋を使用することができます。
コンボの事故防止もそうですが、ドローステロの強力な味方になりそう。また、ゴミあさりステロとの組み合わせも相当に強そうです。
寄付がある場を除いて、これがある場で買わない状況はそうそうないだろうというくらい強力なProjectだと思います。
Fair / 縁日
これはどちらかというとコンボの味方のProjectでしょう。
アクション権を消費せず購入増やせるカードは多くないので、構築加速への寄与は相当なものがありそうです。
Silos / 貯蔵庫
銅貨限定のルーター。このような手札入れ替え系って、倉庫にしろ地下貯蔵庫にしろ、地下牢(使用時)にしろ、アクション権は減らないものの手札が減るんですよね。しかし貯蔵庫の効果は手札の枚数は初期枚数を保つことができ、その意味でもかなり強力。
ただ、タイミングがターンの開始時のみのため、これがあるからと銅貨圧縮を怠るのは恐らく悪手なのでしょうね。
Innovation / 技術革新
購入フェイズに買ったカードが即使用できる、といえばヴィラを思い浮かべますが、ヴィラと異なるのはアクションフェイズに戻るわけではないという事ですね。そのため手札に未使用のアクションがあるからと、このProjectを購入している状態で村を購入しても3金払って1ドローするだけですのでご注意を。(Stefドミで一度やらかした)
そう考えると、改築系や工房系、アタックが購入フェイズで技術革新適用する対象になりやすいですかね。
上記では購入フェイズでの挙動のみ触れましたが、当然アクションフェイズにおいて改築系や工房系などで獲得したカード、なんならNightフェイズで獲得したカードもその対象になりますね。
Citadel / 城郭
王子で玉座の間をセットした状態と同等。8金で王子購入⇒アクション権を使用しセットの手間を8金払うのみで達成できると考えれば強いですよね。
コンボの強力な補助にもなりますし、ステロの場合でも購入はありえるでしょう。ただ当然、8コストのため属州購入を見送ってまで購入するべきかは要検討でしょうが。
さて、プレビューで出てきたカードはこれで全てです。全カードの発表、特に他のProjectの効果を見るのが個人的には待ち遠しいですね。