ねいぴあの雑記帳

ドミニオンとか将棋とかミステリとか脈絡のない雑記帳

東北六県将棋大会振り返り(その4)

3回戦で個人もチームも負け、迎える4回戦は山形県。大将に数々の県代表歴を誇る大エースを据え、副将・先鋒にはそれぞれ中堅・ベテランを配置しているチームです。今大会は平均年齢が低いチームが多いなか(青森も若いと思っていたら平均28歳で上から3番目)、伝統的なチーム編成です。

前局での悪い流れを引きずらないように、長めに休憩入れたかったのですが、長引いたのもあってインターバルは10分弱。せわしくなくタバコ吸って着座したのはいいのですが、頭の片隅に前局での悔いが残る局面が浮かんできて、あまりまともな精神状態ではなかった記憶があります。

 

4回戦:対山形県

 

4回戦に負けてしまうと上位入賞どころか最下位争いに転落してしまいます。事前予想では先鋒・副将は青森が若干歩が良さそうと踏んでいたので、自分の所で勝ってチーム優位に立てれば・・・と考えていました。お相手はY氏。キング・オブ・山形といえば東北では通じる棋歴の持ち主。過去の対局は無く、初手合です。

 

・・・正直、この対局はあまり振り返りたくない。2週間近くたって改めて並べ返したのですが、自分の思考が病気すぎて気持ち悪くなりました。

 

まぁ、反省文の意味も込めて振り返り書いてますので、そんな内容でも書きます。そういうわけで、ここから先お読みになる方はは自己責任で。筋悪が感染したとか言われても責任はとりません。

 

 

 

 

Y氏のレグスペ気味の立ち上がりから迎えた下図。※先後反転しています

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後手番だし、千日手でもいいと思って図のような陣立て。たぶん先手のY氏から動くのは☗8六歩しかないですよね?それに対して①☖同歩からの飛車交換②☖7九角から☖8六歩の2択のどちらかで対応すればいいやと考えていました。

というわけで、上図では形を崩さず待ちたい。ちらっと☖4五角なんてのも考えましたが、どっかで☗6六歩とされ☖5四銀と引いた形は角が狭すぎて無理。今考えると☖1二香くらいですか。本譜は☖4五歩。なにかのときに☖4六歩を見せた手待ちでしたが、そのタイミングで☗8六歩。

なんというか、☖4五歩自体は悪い手ではないと思うんですよ、たぶん。ただ、対局中は、戦いになったら1一~9九のラインに角を打たれて☗7五歩があることを過剰に悲観してしまい、☖4五歩に悪手認定しているんですよね。悲観しすぎ、楽観し過ぎは不治の病なのでしょうか。いっつもこれで痛い目みている気がします。

さて、☗8六歩の決戦策には上記②の☖7九角のコースを選択。以下一直線で下図。

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Y氏が7九の飛車を逃げたところです。ここ、第一感は☖5四銀。振り飛車の指し手が難しくないですか?と積極的な棋風のY氏に問いかけて、動きに合わせてカウンターを狙う意図。だまっていれば☖6五歩~☖6六歩のと金作りです。有利不利は断言できませんが、少なくとも方針はわかりやすい局面になったと思います。

しかしですよ、対局中の頭の中は先程の「ラインに角打って☗7五歩」がちらついているわけですよ。恥ずかしながら、☖5四銀には☗6六角を恐れてしまって断念。しかし、感想戦でも指摘されましたが、☗6六角には☖5五銀打でなんでもないです。(下図)

これが見えないのはヤバイ。

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すべては☖4五歩に☗8六歩とされたときに悲観していたのを引きずっているせいで。そもそも対局前に前局のことをひきずっていてフラットな状態で対局に臨めていなかったせいでもあります。悲観しすぎ、楽観しすぎも含めて精神的な弱さはいい加減克服しないと。

 

さて、本譜は☖5四銀ではなく☖7七竜。以下☗8二歩に☖8六竜と辛抱して数手進んで迎えた下図。

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今、Y氏が持ち駒の銀を☗4五銀と打った局面。悲観し、辛抱に辛抱を重ねた上図でもしかして難しくなったのでは?と感じていました。実際の所、Y氏はずっと微差で悪いと思っていたようです。こちらは仕掛けられた局面からずっと悲観しているのですが、冷静に今振り返ると形勢判断はY氏の方が正確でしたね。

ここでの指し手は☖2三角。あんまり見ない角冠です。以下、☗3四角☖4四歩☗2三角成☖同金☗5六銀で下図。

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ここは当然☖同銀☗同歩☖4五歩とするべきところ。ただ、例の「ラインに角打って・・・」の思考の残像があったのと、離れ駒があるのは怖いってのと、どうせ黙っていても☗6五銀としてくるので、竜の横利き通せるかなってのと、☖4五歩~☖4六歩は☗同歩~☗4五歩で、冬眠していた相手の飛車を使われるのが嫌っていう理由で本譜は☖7八金。後者2つの理由付けはいいとしても、前者2つの理由付けはまあひどい。

ラインが空くのが怖い、離れ駒があるのは怖い、悲観していた時間が長かったからか、「怖い」という感情に支配されていて、読みの裏付けや、理論の裏付けがないまま第一感の手を指せない。

本局は精神的な脆さが如実に表れた一局だったのですが、一番の反省点は上記の太字部分ですね。☖7八金自体は、手としては立派な手だと思います。ただし、そこに至る思考内容がお話にならない。今後、上を目指してやっていく以上、上記のような考え方は排していかなければならないと思っています。

本譜、☖7八金☗6五銀☖同歩☗6四角☖4五歩☗7四歩☖8四竜☗7三角成と進み下の局面。

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 妥当な進行は☖8七竜(☗5五馬☖6六銀打)☗9一馬☖7八竜くらいですかね。次に☖3六桂とやる感じで。ここは、いまから思うと何を考えていたのかわからないのですが、なぜか選択肢は☖同竜。上記進行の☖7八竜は対局中見えておらず、☖4六歩とすると☗同歩で歩を伸ばされて・・・えーっと代わりの手がわからない・・・というような感じで半ばパニックになっていたことだけは覚えています。それにしても、パニックになった挙句1秒も考えていない☖同竜とするあたり気が狂っていますね。

当然のごとく☗同歩成とされてできたと金が厳しすぎて以下は負け。

 

・・・いやー、改めて文章にすると、終始発狂していたって感じですね。感想戦でも多方面からボコボコにされ「俺病気じゃないか」と呆然としていましたが、その一段上ですね。気が狂っていたとしか思えない判断・思考の数々。

 

全5回戦で自身は3敗目のため、個人成績負け越しが決まってしまったわけですが、チームはなんとか勝ち。仲間に救われました。

次戦の最終戦で入賞を目指します。

 

 (続く)